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【連載】一枚の写真「曼珠沙華」・・太宰 宏恵
幼い頃、小道で初めて遭遇した曼珠沙華に、ぞっとして慌て逃げた記憶があります。 墓地の近くに咲いていたからなのか、纏う独特の妖艶な雰囲気のせいなのか、若しくは、深い紅の色彩が、子どもの私には恐ろしく見えたのか、大人になり不思議な思い出を振り返ると、実は曼珠沙華には毒が有るということを知りました。 反対に、大人になってこの花に魅了される理由は、そこにあるのかもしれません。あらゆる人間が作り出す造形物においても、完全、完璧なる何かより、密かな少量の雑味や遊びがある方が、味わい深さ... -
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シーボルト江戸参府200年記念 衣裳デモンストレーション:令和7年10月25日(土)
衣裳デモンストレーション 令和7年10月25日(土) 午前11時~午後4時於 柴又 帝釈天 参道阿蘭陀商館長、シーボルト、ビュルガー(助手)の衣裳を着た3人と、参道で会えます。 記 念 講 演 講 師: 横 山 実(國學院大學名誉教授、国際浮世絵学会理事)日 時: 同日の10月25日(土)の午後1時~午後4時場 所: 柴又帝釈天参道 亀家本舗の2階ホール「鶴亀亭」 亀家本舗 東京下町名物 葛飾柴又の草だんご 入場無料で予約は不要です。 第1部「川崎宿から江戸への旅路―浮世絵映像で... -
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横山實コレクション 歌麿のBeauty 栄枯盛衰展・令和7年10月28日(火)〜11月2日(日)
会 場:武蔵野画廊 世田谷区北沢2-32-8 小田急線・京王井の頭線 下北沢駅下車 徒歩3分入場無料 202510 歌麿展ダウンロード -
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【連載】写真短歌(21)・・川喜田 晶子
猫じやらしひと群れほどの幼さに照らされてゐるわが心かな川喜田 晶子 おそらく三才くらいの頃から、自分の中には、猫じゃらしのような〈幼さ〉が居すわっているようです。なにがしかの生き難さを感じた時に、その生き難さの元凶に向かって、良くも悪しくも精いっぱい抗ってくれるのは、この〈猫じゃらし〉。あまり増殖しても困るのですが、失っても困る。猫じゃらしひと群れほどの放つ光は、時に、叡智に満ちて感じられます。 -
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【連載】一枚の写真「ゆらめく」・・太宰 宏恵
9月に入り、私の暮らす関東では、黄金色になった田んぼの稲が、次々と刈り取られていきます。 辺り一面に覆われていた稲が無くなると、その景色から、寒い季節へ向かっていることを突然認識し、地面の落穂と、刈られた後の稲の束がいっそう寂しく感じます。 日本人がお米を食べ始めたのは、遥か昔の3000年ほど前だそうです。完全に同じ形ではないにしても、日本人がずっと育て、伝えてきた大切なもののひとつであることは間違いありません。途方もない時間を経て、私にまで届いてくれた奇跡。 遠い先人たちと... -
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【連載】ギッチョムの気仙沼だより(24)・「気仙沼のサンマ、サンマの気仙沼」
今年、佐藤家から長女の嫁ぎ先に送ったサンマ サンマ。 カツオと並んで気仙沼港の水揚げを支えてきたサンマ。秋、魚市場はサンマと、戻りガツオの水揚げで賑わう。 その殺気立つような、湧き立つような水揚げラッシュは、地元記者をしていた私にとっても、気仙沼港が一年で一番、活況を呈する、その空間に身を置く喜びを与えてくれた。 そのサンマ。ここ数年は不漁が続いている。量も少なければ、魚体のサイズも小さい。昨年、気仙沼で水揚げされたサンマ。佐藤家の食卓に載った塩焼きは、まさにイワシサイ... -
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【連載】ギッチョムの気仙沼だより(23)・「氷の水族館」
気仙沼市 「氷の水族館」 *現在の展示とは異なります。 気仙沼にはユニークな水族館がある。それは「氷の水族館」。マイナス20度という冷凍庫の中に、氷の中を「泳ぐ」魚が展示されている。全国有数の漁港である気仙沼。その気仙沼魚市場に水揚げされるサンマやカツオ、マダコ、沿岸漁でとれるカサゴやキンメダイなどなど約40種類700匹の魚が、列を成して「泳ぐ」。その姿が高度な技術で作られた透明度の高い氷の中に封印されている。世界でも珍しい、生きた魚のいない水族館だ。 気仙沼にこの「氷の... -
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【連載】写真短歌(20)・・川喜田 晶子
蜩の声の途切れを超えてゆけ 誰も知らない君の言葉で川喜田 晶子 〈もうひとつの世界〉の入り口へとひたすらに伸びてゆく、金色の糸のような蜩の声。その声の糸を、耳と魂とで丁寧に辿ってゆこうとするのですが、糸はときどきぷつりと途切れ、静寂へ突き返される無念と安堵が胸底にひろがります。蜩の声のその先へ紡ぎ足す糸のようにして生まれたのが、原初の〈言葉〉というものだったかもしれません。 -
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一枚の写真「雨上がりに」・・太宰 宏恵
古来から水の演出は、日本の夏の暑さを凌ぐための工夫であり、不思議な文化のひとつだと言えるでしょう。内水や霧吹きで潤いを与えると、蒸気が実際の温度を下げてくれるだけでなく、視覚的にとても涼やかに感じます。 お部屋の中に飾られる季節の植物に水滴がついていると、1度くらい体感温度が変わるような気持ちになってしまうのは、私だけでしょうか。 そんな景色が見られるかもしれないと思い、雨上がりに蓮の有る公園に出かけました。予想通り、可愛らしい水の粒が、風に揺れる大きな蓮の葉の上でコロコロ... -
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見角 悠代さんが、ソリストで出演「マーラー:交響曲第8番 千人の交響曲」
2025 年 8 月 16 日(土)ミューザ川崎シンフォニーホール いわゆる「千人の交響曲」と呼ばれる、マーラーの中でも最も大きな規模の合唱&ソリスト付きの交響曲です。第一部はグレゴリウス聖歌を、第二部はゲーテのファウストの題材に作曲されました。圧倒的な厚みの音楽に、マーラー自身が「宇宙が震え、鳴り響く様」と伝えているほどです。 20250605220708011ダウンロード
