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【連載】一枚の写真「残雪の上に」・・太宰 宏恵
立春を過ぎ、関東は雪に見舞われました。この地域では珍しい積雪量でしたので、昼間であっても道路の交通量が増えず、外へ出ると、普段とはまるで違う雪景色が広がっておりました。 車が通らないだけで、こんなにも静かで、普段は聞こえない音がする。 雪が降り、積もっていく。 しんしん、しんしん。 辺りは真っ白。木々も草花も、みんな上から白い絵の具を被せられて、この場所が消えてしまうかのように。 そんな中でじっとしていると、自分も消えて無くなる気持ちがして、白の地面に一歩を踏み出し、ぎゅっとし... -
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【連載】一枚の写真「監督」・・太宰 宏恵
私が庭で絵を描く時、撮影をしている時、傍らにはいつも監督がいます。私の作業を眺め、一緒に座ることもあれば、 時にスケッチブックの上で寝そべり、動く鉛筆の先を叩いたり、背中や肩の上に乗って、私に「立場」をわきまえさせます。 写真を撮ろうかと、レンズを向けると必要以上に近づいて来て、撮れもせず。監督は、まったく邪魔ばかりしていくるのです。 そんな監督も今年は19歳、人であれば90歳超えの年齢です。 今まで全くの病気知らずでしたが、年末に私が腰を痛めた後、監督も酷い腰痛となり、一緒... -
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【連載】一枚の写真「荒地」・・太宰 宏恵
普段、私が撮影したくなるきっかけはいくつかありますが、ひとつは、純粋に「美しいな。」と、感じた時。そしてもうひとつは、対象物から強い何かを感じて、引っ張られた時。 今月の写真は、後者の理由で撮影しました。 普段であれば、さっと通り過ぎてしまうであろう、決して綺麗とは言えない荒地から、言葉にならない「密」のエネルギーをどーんと受けて、写真として現れたこの景色。 不思議なもので、実際に自分の目で見ていたものよりも、ずっとリアルに、この場所を表してくれているような気がします。 この... -
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【連載】一枚の写真「天空から」・・太宰 宏恵
先日、今にも熊が出てきそうな山道を車で上がった宿に、一晩お世話になりました。 街が見えなくなるくらい高い場所でしたので、美しい朝の山々の景色が見られるかもしれないと、淡い期待を胸に就寝。翌早朝6時、お部屋から障子を引き、外に広がる一面の雲海の景色に、思わず絶句です。 「気温差の多い日に雲海は見えるのですが、昨夜は急に気温が下がったので、、、、こんなにきれいに雲海が見られるのは、今シーズン初かもしれません。」と、後に宿のスタッフの方が教えてくださいました。 雲の様子が刻一刻と変... -
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【連載】一枚の写真「曼珠沙華」・・太宰 宏恵
幼い頃、小道で初めて遭遇した曼珠沙華に、ぞっとして慌て逃げた記憶があります。 墓地の近くに咲いていたからなのか、纏う独特の妖艶な雰囲気のせいなのか、若しくは、深い紅の色彩が、子どもの私には恐ろしく見えたのか、大人になり不思議な思い出を振り返ると、実は曼珠沙華には毒が有るということを知りました。 反対に、大人になってこの花に魅了される理由は、そこにあるのかもしれません。あらゆる人間が作り出す造形物においても、完全、完璧なる何かより、密かな少量の雑味や遊びがある方が、味わい深さ... -
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シーボルト江戸参府200年記念 衣裳デモンストレーション:令和7年10月25日(土)
衣裳デモンストレーション 令和7年10月25日(土) 午前11時~午後4時於 柴又 帝釈天 参道阿蘭陀商館長、シーボルト、ビュルガー(助手)の衣裳を着た3人と、参道で会えます。 記 念 講 演 講 師: 横 山 実(國學院大學名誉教授、国際浮世絵学会理事)日 時: 同日の10月25日(土)の午後1時~午後4時場 所: 柴又帝釈天参道 亀家本舗の2階ホール「鶴亀亭」 亀家本舗 東京下町名物 葛飾柴又の草だんご 入場無料で予約は不要です。 第1部「川崎宿から江戸への旅路―浮世絵映像で... -
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横山實コレクション 歌麿のBeauty 栄枯盛衰展・令和7年10月28日(火)〜11月2日(日)
会 場:武蔵野画廊 世田谷区北沢2-32-8 小田急線・京王井の頭線 下北沢駅下車 徒歩3分入場無料 202510 歌麿展ダウンロード -
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【連載】一枚の写真「ゆらめく」・・太宰 宏恵
9月に入り、私の暮らす関東では、黄金色になった田んぼの稲が、次々と刈り取られていきます。 辺り一面に覆われていた稲が無くなると、その景色から、寒い季節へ向かっていることを突然認識し、地面の落穂と、刈られた後の稲の束がいっそう寂しく感じます。 日本人がお米を食べ始めたのは、遥か昔の3000年ほど前だそうです。完全に同じ形ではないにしても、日本人がずっと育て、伝えてきた大切なもののひとつであることは間違いありません。途方もない時間を経て、私にまで届いてくれた奇跡。 遠い先人たちと... -
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一枚の写真「雨上がりに」・・太宰 宏恵
古来から水の演出は、日本の夏の暑さを凌ぐための工夫であり、不思議な文化のひとつだと言えるでしょう。内水や霧吹きで潤いを与えると、蒸気が実際の温度を下げてくれるだけでなく、視覚的にとても涼やかに感じます。 お部屋の中に飾られる季節の植物に水滴がついていると、1度くらい体感温度が変わるような気持ちになってしまうのは、私だけでしょうか。 そんな景色が見られるかもしれないと思い、雨上がりに蓮の有る公園に出かけました。予想通り、可愛らしい水の粒が、風に揺れる大きな蓮の葉の上でコロコロ... -
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見角 悠代さんが、ソリストで出演「マーラー:交響曲第8番 千人の交響曲」
2025 年 8 月 16 日(土)ミューザ川崎シンフォニーホール いわゆる「千人の交響曲」と呼ばれる、マーラーの中でも最も大きな規模の合唱&ソリスト付きの交響曲です。第一部はグレゴリウス聖歌を、第二部はゲーテのファウストの題材に作曲されました。圧倒的な厚みの音楽に、マーラー自身が「宇宙が震え、鳴り響く様」と伝えているほどです。 20250605220708011ダウンロード
