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【連載】写真短歌(29)・・川喜田 晶子
謎は謎 わたしはわたし 闇は闇 五月の芯が囁いてをり 川喜田 晶子 〈謎〉は、いつもいつも解き明かされなくてもよいし、〈闇〉は、必ずしも〈光〉に変わらなければならないというものでもないでしょう。〈わたし〉も、おそらくなにかしらの〈答〉に閉じ込められる必要はないはず。〈五月〉という季節には、存在を囲い込もうとする枠組みへの深い闘争心の匂いがします。 -
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ギッチョムの気仙沼だより(32)岩井崎
リアス海岸である三陸地方。岩手県北部と、気仙沼市などがある宮城県北部から岩手県南部までは、やや性質を異にする。岩手県北部は断崖絶壁「海岸段丘」の景観が圧巻だが、それより以南は岩礁、離島、入り組んだ入江が連なる「沈降海岸」だ。 気仙沼市には、以前紹介した大理石海岸をはじめ、沈降海岸らしい景勝地が多い。中でも古くから気仙沼を代表するのが、今回、紹介する「岩井崎」だ。 旧本吉町と合併する前、旧気仙沼市の最南端に位置している。こちらも以前紹介した大谷海岸・海水浴場に近い。「岩井... -
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ギッチョムの気仙沼だより(31)BRT
大船渡線気仙沼〜鹿折唐桑駅間(気仙沼市新町)を走る汽車(下り)(2006年4月撮影) 鉄路を専用道に改良し、同じ区間を走るBRT(2026年4月撮影) 撮影したのは北野天満宮(お天神さん)へと市街地を結ぶ陸橋の上から。 東日本大震災で大きな打撃を受けたのは、道路にとどまらず鉄道も同様だった。 気仙沼市には、東北新幹線および東北本線と接続する岩手県一ノ関駅を結び、さらに北上すれば大船渡市にある盛(さかり)駅とを結ぶ「大船渡線」。そして宮城県石巻市にある前谷地(まえやち)駅と気仙沼駅とを結... -
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【連載】一枚の写真「アケビの花とあの距離」・・太宰 宏恵
庭のサルスベリに、 なぜか数年前からアケビの実がたくさん、ぶら下がるようになりました。今年も、それを予感させるように 小さな花がいくつも咲いています。アケビと聞くと、すぐに思い出す場面があります。小学校の帰り道。 雑木林の中に見つけたアケビを、 男の子たちが嬉しそうに採って、その場で食べていました。白い果肉の中に、ぎっしり詰まった黒い種。 あれがどうしても、小さな虫のように見えてしまって、 私は一度も口にできませんでした。少し離れたところから、 ただ眺めていたのを覚えています。大... -
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【連載】写真短歌(28)・・川喜田 晶子
東雲(しののめ)のうすむらさきの貯涙池の底に射し入るうぐひすの声川喜田 晶子 誰しも身の内に、涙を貯めている池があるかとおもいます。よく泣く人も、泣けない人も、泣かないと決めている人も、その貯涙池があふれそうになったり、波立ったりするのを感じる瞬間はあるはず。夜が明け初める頃、この池に射し入る鶯の声は、涙の深さを、そして透度を、確かめに来ているかのよう。そして、わずかに水面が揺らいで、一日が始まります。 -
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【連載】一枚の写真「交差する春」・・太宰 宏恵
桜の木の写真を撮っていると、 後ろから名前を呼ばれました。振り返ると、半年ぶりの友人が立っていました。この場所の桜は、 先週に満開を迎えたと聞いていたので、 もう散っているかと思っていたのですが、 友人も同じことを考えて、この日に来たそうです。小ぶりな桜の花びらが、 ひらひらと風に乗って落ちていくのを眺めながら、 しばらく立ち話をしました。「あと10分遅かったら、会えなかったね」 「どこかに寄り道していたら、すれ違っていたかも」そんなことを言いながら、 ほんの少しの違いで交わる人と... -
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【連載】写真短歌(27)・・川喜田 晶子
樹の梢(うれ)の息吹きと 何処かの哀しみと 誰かの恋と わが言霊と川喜田 晶子 場所や個体が異なっても一斉に芽吹いたり花開いたりする自然界の姿を目にしますと、樹木の梢の一呼吸も、遠い何処かにある哀しみも、見知らぬ誰かの恋情も、祈りを込めて発する己れの言霊も、その個体だけの意思によるものではない、という想いにとらわれます。どんな存在もわれ知らず〈類〉として振る舞っているのかもしれない、と思うことの、切なさと温もりと。芽吹きの季節。そのいのちのカオスには、〈個〉と〈類〉がやるせ... -
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ギッチョムの気仙沼だより(30)あの日から15年、大津波の伝承。
あの日から15年…。長かったようでもあり、体感的には「あっ」という間という思いも強い。2011年3月11日午後2時46分。世界的にも最大震度の部類に入るマグニチュード(M)9・0の巨大地震が発生した。 気仙沼を含む三陸地方にとって、震度3程度の地震は日常茶飯事だし、個人的には書棚から本が全部落ちるような、5を超える地震も4回経験している。しかし。あの時の地震は規模が桁違いに大きく、逼迫した生命の危険を感じた。そして、これが今でもトラウマだが、なんと3度、揺れのピークがあっ... -
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Edukated 栄之の美人画展〜横山 実コレクション〜
長歌と謡の空間において江戸で生まれた本物の錦絵を、同時代の音曲と一緒に味わう 入場無料令和8年3月24日(火)〜29日(日)11時〜19時 最終日は17時30分閉場会場:武蔵屋画廊 世田谷区北沢2-32-8お問い合わせ:杵屋(きねや) 03-3468-0330 202603 栄之展ダウンロード 今回の展示会の特徴 喜多川歌麿と同時代に活躍した鳥文斎栄之については、今の人々はほとんど知りません。そこで、栄之の浮世絵を知ってもらうために、2年前の冬には、千葉市美術館で下記の展示会が開催されています。サムライ、浮世絵師にな... -
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シーボルト・200年前の江戸への参府旅行〜仮装デモンストレーション〜
Sieboldダウンロード 好評連載「シーボルト江戸への旅路」の執筆者、横山 実さんが、副代表を務める「シーボルト江戸参府200年記念事業実行委員会」主催のイベントご案内です。シーボルト衣裳デモンストレーションは、現在、下記の4か所での開催が決まっています。1)2026年3月18日(水)シーボルトたちが訪れて丁度200年目に当たる3月18日に、京都府の伏見稲荷大社で午後1時から午後3時の間に、一の鳥居付近でデモンストレーションを行う予定です。伏見稲荷大社は、奈良時代の和銅4(711)年2月の初午の日に、御...
