【連載】写真短歌(14)・・川喜田 晶子

八百万(やほよろづ)の枝々に わが鱗(うろくづ)のひとひら しんと隠されてをり
川喜田晶子

生まれる前だったか、生まれてから目が開くまでの間だったか、この天地に散らばってしまった自分の〈鱗〉は、風景の中に上手に隠されていて、今生におけるその〈鱗〉との再会が、〈詩〉というものなのではないかと思っています。
ひとひらひとひら、丁寧に出逢い直したいものです。

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