【連載】写真短歌(31)・・川喜田 晶子

人の生(よ)の次々々の次の生の約束が白く佇んでをり
川喜田 晶子

道端に咲く、雑草としてひとくくりにされてしまいそうな、小さな小さな白い花の群れの、その中の一つと目が合う。
この「目が合う」という現象は、因果関係では説明ができず、偶然として片付けることもできない、宙ぶらりんの意味を漂わせて、しばしば私たちの生活のあちらこちらを彩ります。
それは、幾つも先の生の、とらえどころがないけれども確かなお約束からの、ちょっとした挨拶のようなものかもしれません。
あまりにも小さな花の姿をとって顕われるそんなご挨拶には、きちんと返事をしなくては。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次