
酷暑の今夏、外に出ている人も少なそうなお昼時なら、
静かにあの木に会えるかもしれないと、
カメラ片手に訪れてみることにしました。
神社の裏手にあるこの御神木は、
大切に守られて結界が張られ、
大人二人が両手でぐるっと抱き抱えたとしても、
お互いの手が届くかどうか?というくらいの太さです。
樹齢は、600〜700年。
深い木陰の中で、根元だけが光を受けていたので、
様子が変わってしまう前にと、
急いでシャッターを切りながら木の周りをぐるぐるしているうちに、
いつの間にか心が静かになっていることに気付きました。
シャッターを切っても、もちろん何かが聞こえたわけではありません。
それでも、長い時間を重ねてきた木の影響か、
自分の時間までゆっくり流れ始めるようでした。
私たちが生まれるはるか昔から、
この場所に根を張り続けてきた一本の木。
その時間の速さは、人とはまるで違うのかもしれません。
地面に目を落とすと、
この木の子どものような新芽が、
親木の足元でまっすぐ空へと向かっていました。
秋にはまた、たくさんのドングリが地面に広がるでしょう。
そんな巡る季節に思いを馳せながら、
静かな神社をあとにしました。
