【連載】写真短歌(2)・・川喜田 晶子

真つ白な君の静寂(しじま)のひと呼吸 抱いた剣(つるぎ)の目ざむるやうに 
川喜田 晶子

真つ白な君の静寂(しじま)のひと呼吸 
抱いた剣(つるぎ)の目ざむるやうに 
川喜田 晶子

何ごとかを乗り越えて魂が脱皮する時というのは、大きな葛藤やドラマが生じていながら、一方で、他者にはうかがい知ることのできないような静けさを、内に抱いているものではないでしょうか。
それは、自分の中にそのような剣があることを知らずに過ごしてきたけれど、自分だけが触れられる、自分だけが使うことのできる一振りの剣が、長い眠りから醒めてじんわりと光を放ちはじめるような瞬間、であるかもしれません。
自分の中の、まだ見ぬ自分と、今年も新たに出逢うことができますように。

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