
病の葉と書いて「わくらば。」
人によりお好みはあるとは思うのですが、
私は、こうした葉を見つけると、
嬉しくなってしまうタイプの人間です。
昔から日本人のある一定数、
「わくらば好き」が存在していたと思っています。
その証拠に、加賀友禅では敢えてわくらばが着物の意匠に登場しますし、
江戸以前の絵や工芸品の中でも、虫に食べられた葉や、
枯れた植物などが、とても丁寧に表現されていることがあります。
時間や環境によって変化した自然の様子を愛で、
大切に思う日本文化の表れのひとつだ、とも言えるのかもしれません。
私がそうした自然に魅力を感じているのは、
人の手によって意図的に計算されたものではなく、
自然が作り出す絶妙なバランスだということ。
完璧でキラキラと輝くものだけが美しいわけではなく、
綻び、歪み、穴が空いて変色していても、
美しいと思わせてくれることに、心から安心してしまうのです。
先月に続いて地味すぎる今月の一枚ですが、
趣味にお付き合いくださり、ありがとうございます。
来月はもう少しだけ、輝きを求めた写真にできるよう、
努力いたします。
