
窓を隔てた先に、
普段の私の生活には決して入って来ることのない景色が見えた。
辺りが暗くなりかけ、
街の明かりがひとつ、またひとつと灯されていく。
その光の中には、それぞれの人の空間があり、
生活が在ることを考えると、
街全体がとても愛おしく見えてくる。
誰かが誰かを大事に思って灯す光。
反対側から見てもらうと、
私もその光の粒の中にいて、
大事にされているように見えるのかもしれない。
そしてその光は、いつも一番近くで包んでくれているはずなのに、
近すぎて気付けないこともある。
時にはこうして、
離れて見ることも大事よねと、
大いなる山に見守られながら、
完全に夜景になるまで見つめていた。
