【連載】一枚の写真「わくらば」・・太宰 宏恵
病の葉と書いて「わくらば。」人によりお好みはあるとは思うのですが、私は、こうした葉を見つけると、嬉しくなってしまうタイプの人間です。 昔から日本人のある一定数、「わくらば好き」が存在していたと思っています。その証拠に、加賀友禅では敢えてわくらばが着物の意匠に登場しますし、江戸以前の絵や工芸品の中でも、虫に食べられた葉や、枯れた植物などが、とても丁寧に表現されていることがあります。時間や環境によって変化した自然の様子を愛で、大切に思う日本文化の表れのひとつだ、とも言えるのかも...