
私が庭で絵を描く時、撮影をしている時、
傍らにはいつも監督がいます。
私の作業を眺め、一緒に座ることもあれば、
時にスケッチブックの上で寝そべり、
動く鉛筆の先を叩いたり、
背中や肩の上に乗って、
私に「立場」をわきまえさせます。
写真を撮ろうかと、レンズを向けると必要以上に近づいて来て、
撮れもせず。
監督は、まったく邪魔ばかりしていくるのです。
そんな監督も今年は19歳、
人であれば90歳超えの年齢です。
今まで全くの病気知らずでしたが、
年末に私が腰を痛めた後、
監督も酷い腰痛となり、
一緒にクリニック通いとなりました。
今なら邪魔されずに描いたり、撮影できるはずなのに、
監督の視線の無いいつもの庭は、何やら空虚に感じてしまいます。
私は、邪魔されていたのではなくて、
ちゃんと監督してもらっていたようです。
