【連載】一枚の写真「残雪の上に」・・太宰 宏恵
立春を過ぎ、関東は雪に見舞われました。この地域では珍しい積雪量でしたので、昼間であっても道路の交通量が増えず、外へ出ると、普段とはまるで違う雪景色が広がっておりました。 車が通らないだけで、こんなにも静かで、普段は聞こえない音がする。 雪が降り、積もっていく。 しんしん、しんしん。 辺りは真っ白。木々も草花も、みんな上から白い絵の具を被せられて、この場所が消えてしまうかのように。 そんな中でじっとしていると、自分も消えて無くなる気持ちがして、白の地面に一歩を踏み出し、ぎゅっとし...