【連載】一枚の写真「荒地」・・太宰 宏恵
普段、私が撮影したくなるきっかけはいくつかありますが、ひとつは、純粋に「美しいな。」と、感じた時。そしてもうひとつは、対象物から強い何かを感じて、引っ張られた時。 今月の写真は、後者の理由で撮影しました。 普段であれば、さっと通り過ぎてしまうであろう、決して綺麗とは言えない荒地から、言葉にならない「密」のエネルギーをどーんと受けて、写真として現れたこの景色。 不思議なもので、実際に自分の目で見ていたものよりも、ずっとリアルに、この場所を表してくれているような気がします。 この...